キーボードに“違和感”を覚えたこと、ありませんか?
たとえば、左手小指のベストポジションにドンと居座っている「CapsLock」キー。
……いやいや、そこ、そんなにいい場所にいなくていいよ!?
「普段まったく使わないくせに、なぜ主役のような顔をしてるんだ」って思いません?
私はずっと思ってました。
仕事道具としての「キーボード」
私はSEとして働いており、自宅ではMistelの左右分離型キーボードを愛用中。
自作レベルでキー配列を調整し、快適なタイピング環境を整えています。
一方で、週に2〜3回の出社時は、会社支給のノートPCのデフォルトキーボードを使っていました。
そこでも「CapsLock問題」は健在。なので、Windowsのレジストリを編集して「左Ctrl」に変えていたんです。
ところが最近転職した会社では、セキュリティがとにかく厳しく、レジストリ編集すら許されない……。
そうなると、あの “いらないのにど真ん中” なCapsLockと、強制的に付き合わざるを得ない。
これが地味にストレスフルだったんです。
新しい相棒「Keychron V4 QMK」との出会い
そんなわけで、「会社でも快適に使えるキーボード」を探し始めました。
条件は3つ↓
- キー配列を本体に記録できること(つまり、どのPCに挿してもカスタマイズが活きる)
- 打鍵音が静かであること(オフィスでも気兼ねなく使える)
- 見た目が派手すぎないこと(ガジェット好きアピールが過ぎないやつ)
これらをすべて満たしてくれたのが、今回レビューする↓の「Keychron V4 QMK」でした。
もちろん、Mistelをもう1台買うという選択肢もありましたが、せっかくなら新しいものに挑戦したかった。
そんな好奇心も後押ししてくれました。
「なぜそこまでキーボードにこだわるのか?」
普段からPCを使う仕事をしている人にとって、キーボードって「仕事の相棒」だと思うんです。
1日8時間、手を乗せ続ける道具だからこそ、使い心地が仕事効率にも直結する。
たとえばデフォルトのキーボードで、こんな違和感ありませんか?
なぜCapsLockがあんなに良い位置にあるのか?
カーソルキーの配置がぎゅうぎゅうで押しにくい!
HOMEやENDキーの位置が遠すぎて不便!
……などなど。
だからこそ、自分に最適化されたキー配列を使えることって、実は仕事のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を大きく左右するポイントだと思っています。
ちなみにマウスも同じくらいこだわってますが、それについては別記事で詳しく書いてます↓
ロジクール M575SP vs 他のトラックボール! 静音&快適比較【2025年版】
この記事の目的
というわけで、本記事では私が実際に「Keychron V4 QMK」を約1ヶ月使ってみて感じたことを、
良かった点も、惜しかった点も、包み隠さずレビューします。
まずは「開封の儀」から
私が今回購入したKeychronは↓の超省スペースモデル!
開封シーンから写真撮影していますので、ぜひご覧ください。
外箱と開封時の第一印象
外箱の第一印象
黒一色のシンプルな外箱に、光沢シルバーで描かれたキーボードのシルエット。
この時点でちょっと「おっ」と思わせる、所有欲をくすぐるデザインです。
箱を開けてみると…
中身を取り出すと、しっかりと梱包された本体が姿を現します。
キーキャップのフォルムは、丸みがあってやわらかく、どこか懐かしい雰囲気を感じさせますね。
キー配色に注目!
基本は落ち着いたブラックトーン。
そこにワンポイントとして、ESCキーとEnterキーがオレンジで彩られ、左右のTab、CapsLock、Shift、Controlキーなどは淡いグレーでまとめられています。
この配色が絶妙で、どこかスーパーファミコンやゲームボーイを彷彿とさせるレトロ感があるんです。
レトロフューチャー好きな人にはたまらないかもしれません。
サイズ感とスペックで見るコンパクトさ
サイズ感と実用性
下の写真では、マウスと並べた様子も載せています。
ご覧の通り、非常にコンパクト。デスクの上でもほとんど場所を取りません。
また、背面には可動式のスタンドが付いており、角度をつけて使うことも可能です。
Keychron V4 QMKの基本スペックまとめ
項目 | 内容 |
---|---|
キー数 | 61キー(US配列) |
接続方式 | USB有線接続 |
幅 | 約117.09 mm |
長さ | 約303.85 mm |
数字で見ると、Keychron V4 QMKのコンパクトさが際立ちます。
たとえば、Amazonでランキング1位(※執筆時点)のロジクール製フルサイズキーボードは、
幅441mm × 奥行149mm。
それに対してKeychron V4 QMKは、幅303.85mm × 奥行117.09mmです。
単純計算で、約3割以上もサイズダウンしていることになります。
数字で比べてみると、その “驚異的なコンパクトさ” がよくわかりますね。
このサイズ感なら、カバンにスッと入れて持ち運ぶのもラクラク。
自宅でもオフィスでも、サッと置けて場所をとらない――そんな機動力のある一台です。
(↓参考:ロジクール製キーボード)
ここからが本番です
外観や仕様だけでも魅力的なKeychron V4 QMKですが、
真価を発揮するのは「実際に使ってみてから」です。
次章では、私が実際に仕事で1ヶ月間使ってみて感じた、良かった点・イマイチだった点を詳しくご紹介していきます!
まずは「使ってよかった!」と感じたポイントから
① 圧倒的なカスタマイズ性
Keychronシリーズの最大の魅力は、なんといっても圧倒的なカスタマイズ性にあります。
このキーボードは、QMK / VIA に対応しており、ブラウザ上で直感的にキー配列を編集できるんです。
キー1つ1つをドラッグ&ドロップで自由に割り当てられるので、完全に “自分専用のキーボード” を簡単に作り上げることができます。
VIAのリンクはこちら↓
QMK(Quantum Mechanical Keyboard)とは、オープンソースのキーボードファームウェアのこと。
カスタマイズ性に特化しており、キーリマップ、レイヤー設定、マクロ、LED制御などが可能です。VIAはそのQMKをもっと簡単に扱えるようにしたGUIツール(ビジュアル設定アプリ)です。
面倒なファームウェア書き換えやコード編集をせずに、リアルタイムで直感的にキー配列を変更できるのが魅力!
これまで自宅で使っていたMistelの分離型キーボードも、カスタマイズ性では引けを取らないものでしたが――
難点は、「どこに何を割り当てたか」が視覚的に確認できないことでした。
設定をミスってリセット→最初からやり直し…なんてことも。
その点、Keychron V4 QMKでは、VIAで設定画面を見ながらパズルのようにキーを確認しながら配置できるため、
「カスタマイズって面倒そう」と思っていた人にこそ、ぜひ使ってほしいと感じました。
② レイヤー機能で “拡張するキーボード”
Keychron V4 QMKを初めて見た方の第一声は、おそらく↓です。
/
キー、少なっ! 本当にこれで仕事になるの?
\
そう思うのも無理はありません。
なんせ、カーソルキー、ファンクションキー(F1〜F12)、HOME、END…
普通のキーボードにあるはずのキーが、見事にスッパリ省かれています。
ところが――
この “キー数の少なさ” を補って余りあるのが、「レイヤー機能」です。
これは、特定のキーを押しながら使うことで、全く別のキー配列(=レイヤー)に切り替えるというもの。
私は、左下と右下のFnキーを押しながら使うことで、「レイヤー2」にアクセスできるようにしています。
実際のレイヤー設定例
【レイヤー1】:通常の入力用レイヤー(アルファベット、数字、記号)
【レイヤー2(設定上はレイヤー4)】:カーソルキーやファンクションキー、HOME/END などを割り当て
私の場合、ご覧のとおり(↑)レイヤー1の方でスペースの左右に設定しているMO(4)を押している間は、レイヤーの2つ目(実際のVIA上は4)を有効にしています。
このおかげで、Keychron V4 QMKの「キー、少なっ!」がまったく問題にならないわけです。
このレイヤーの仕組みによって、61キーが最大244通り(4レイヤー)まで機能を持てるようになるんです。
私はレイヤー2までしか使っていませんが、正直それだけで日常業務にはまったく困りません。
この「レイヤー構造」は、使いこなすほどに “機能が拡張していくキーボード” という感覚があり、
一度慣れると、もう普通のキーボードに戻れなくなります。
③ レトロで美しい、映える見た目とバックライト
すでに開封時にも触れましたが、Keychron V4 QMKの見た目は所有欲を刺激するデザイン。
特に、ブラック×グレー×アクセントオレンジの配色がレトロゲーム機を彷彿とさせ、
「机にあるだけでテンションが上がる」感覚があります。
そしてもう一つ、忘れてはいけないのがバックライトの美しさ。
RGBライティングはカラフルに光らせることもできますし、
明るさを落として静かに淡く光らせる設定も可能。もちろん完全にオフにもできます。
↓に実際のバックライトのパターンを撮影したものを置いておきます。
夜の作業中、ほのかに光るキーボードがなんとも言えない没入感を与えてくれるんです。
これは実物を見てこそわかる魅力ですね。
④ 茶軸の上品な打鍵感
今回は職場での使用を前提に、「茶軸」モデルを選びました。
・赤軸:軽めで静か、スムーズ。ゲーミングや長時間タイピング向け
・青軸:クリック感と音が強め。カチャカチャした打鍵音が特徴
・茶軸:赤軸と青軸の中間。ほどよい打鍵感と音で、バランス
茶軸は、「打鍵音がカチャカチャ過ぎず、でも感触はしっかりある」
まさに仕事用として最適な “品のある打鍵感” なんです。
実は、自宅で使っていたMistelも茶軸モデルでしたが、
Keychronの茶軸はそれよりもさらに「コトコト」とした上品な音で、
タイピングそのものが心地良いと感じられました。
たとえば、面倒なメールの返信や報告書も、
/
このキーボードでなら「ちょっと楽しくなる♪」
\
そんな気分にさせてくれる打鍵感でした。
惜しかった点も正直レビュー|Keychron V4 QMKの弱点とは?
ここまでご覧いただいたとおり、Keychron V4 QMKには大満足しています。
特にカスタマイズ性とコンパクトさ、そして打鍵感のバランスは、日常使いのキーボードとしては非の打ち所がありません。
……が。
やはり「完璧」というわけではありません。
分離型キーボードとの比較で感じた弱点
唯一気になったのは、“分離型”には及ばない快適さ
これは私の作業スタイルが大きく関係しているのですが、
Keychron V4 QMKは、以前から使っていたMistelの左右分離型キーボードと比べると、打鍵時の姿勢の自由度という点でどうしても劣ります。
立って使うならMistelのほうが優秀
私は以前の記事でもご紹介したとおり、在宅勤務の際はスタンディングデスクでの作業がメインです。
Mistelのように左右に “バキッと” 分離しているキーボードは、
立って作業するときに肩幅に合わせてキーを配置できるのが最高なんです。
両腕が自然な位置に置けることで肩が丸まりにくく、長時間立って作業しても全く疲れにくい。
これはフルサイズ一体型のKeychron V4 QMKにはできない芸当ですね。
肩こりが消失!左右分離キーボード「Mistel BAROCCO」の人生変える効果
Keychronでも十分満足できる理由
とはいえ「デメリット」とまでは言えない
ただし、これはあくまで「比較したときの話」です。
Keychron V4 QMKは、会社で座って作業する環境では全く不自由なく使えていますし、
「分離型じゃないから不便」だと感じることはありません。
むしろ、持ち運びしやすくて設置の手間がないぶん、出社の際にはKeychronのほうが便利という側面すらあります。
あえて欠点を挙げるとすれば、という程度
以上のように、今回の「惜しいポイント」は、
特殊な使い方をする自分のスタイルにおいて、以前使っていた製品の方が上だったというだけの話です。
万人にとってのデメリットではないと思いますので、
これを理由にKeychronシリーズのキーボードを候補から外す必要はないかと!
まとめ|Keychronの魅力を“使って実感”。カスタム派にもコンパクト派にも刺さる1台
ここまで読んでくださりありがとうございました!
今回レビューした「Keychron V4 QMK」は、ミニマルな見た目とは裏腹に、驚くほど自由度が高く、実用性にも優れたキーボードでした。
Keychron V4 QMKを実際に使って感じた魅力
- VIA対応で “視覚的かつ直感的” にキー配列を変更できるカスタマイズ性
- レイヤー機能で実質キー数は倍以上。ミニサイズでも困らない操作性
- レトロで映える外観と、光をまとったデスクに思わず惚れるバックライト演出
- 茶軸の“コトコト感”がクセになる、仕事も捗る上品な打鍵感
キーボードに求める「楽しさ」「効率」「快適さ」を、すべて満たしてくれる一台でした。
もちろん、全員にとってのベストではないけれど…
あえて気になる点を挙げるなら、
「スタンディング作業での姿勢の自由さ」は左右分離型のMistelに軍配が上がります。
ただしこれはあくまで作業スタイルによる差であり、
Keychronの完成度が高いことに変わりはありません。
Keychronのキーボードって、どれを選んでも“間違いない”
今回紹介したV4 QMKは、Keychronの中でも比較的マイナーなモデルです。
ただ、Keychronシリーズ全体に共通しているのは、
「見た目も機能も妥協しない設計思想」です。
- よりフルサイズに近いモデルを探している人は「Keychron K4」や「K10」など
- ワイヤレス対応が欲しい方は「Kシリーズ」や「Q Proシリーズ」
- タイピング感にこだわるなら「Gateron軸」や「Vシリーズ」もおすすめです
あなたの用途や好みに合わせて、自分にぴったりのKeychronを見つける楽しさがあります。
最後に:キーボードにこだわることは、作業時間の “質” を変える
キーボードは、ただの道具ではありません。
1日8時間以上向き合うものだからこそ、ほんの少しの「快」を積み重ねることが、大きな「差」になるんです。
私はこのKeychron V4 QMKと出会って、「文字を打つのって楽しい!」という感覚を久しぶりに思い出しました。
もしあなたが今、次のキーボードを探しているなら――Keychron、かなりおすすめです。