ギターやピアノが上手に演奏できたらいいのに…
そう思って練習をはじめてみたけど、なかなか上達を感じない!
楽器演奏って憧れますが、上達が遅いのでなかなか続かないんですよね。
というわけで、本記事では『 効率的に楽器演奏が上達する方法 』を学術論文をもとに見ていきたいと思います。
この記事が役立つ方
- 楽器演奏に憧れてはじめたけど、なかなか上達せず悩んでいる方
- お子さんの楽器演奏の上達のためにコツを知りたい方
- ある程度上達はしたけど、さらに上手になるための方法を模索している方
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ギターが上手くなりたい!
ピアノを格好よく弾けるようになりたい!
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私もそう思い続けて、2023年8月から本腰を入れて練習を始めています。
ただ、練習をしはじめて痛感したことが、
なかなか簡単には上達しない!
という、まあ当たり前のことです…。
毎日練習している時間も30分くらいなので、仕方ないのかも知れません。
でも、なかなか一曲も満足に弾けるようにならない。
つまり上達を感じられないんです!
実はこの『 上達を感じない 』というのは、楽器練習を続ける上で大きな障害です。
※人は『前に進んでいる』という感覚がないとモチベーションが続きません
「それでも諦めずに続けるから価値があるんだ!」
もちろん、そんな意見もあるでしょう。
でも私は『やるなら効率よく工夫したい!』と考えました。
そこで今回の記事では
『 どのような練習法が楽器演奏の上達には効果的なのか 』について、学術論文をベースに見ていきたいと思います。
楽器がなかなか上達しない方へ -科学的に間違った練習・おすすめ練習-
参考にしたのは↓の研究です。
よく楽器演奏の上達に欠かせないと思われている『同じ練習をコツコツ繰り返すこと』が、『 実は効率がよくない 』と書かれていたり、常識をくつがえす内容になってました。
本記事ではこの論文の情報をもとに、『効率の悪い練習法』そして逆に『効率のよい練習法』についてそれぞれ「 トップ5のランキング形式 」でまとめてみました。
それでは早速、まずは『 効率の悪い練習法ワースト 5 』について見ていきましょう!
効率の悪い練習法 ワースト 5
5位 過度な練習をかさねる
ついつい速い成果を求めて、『練習のやりすぎ』をしてしまいますが、これが実は練習効率がめちゃくちゃ悪いという結果に…。
長時間の練習は疲労やストレスにつながり、学習効果を低下させ、情緒的な面でもマイナスの影響を与えてしまいます。
さらに過度な練習で『適度な休息やリフレッシュ』が不足していくと練習の質もどんどん低下してしまうわけです。
4位 テーマの決まらない練習
ワースト4位は『テーマの決まらない練習』です。
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テーマの決まらない練習って何?
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と思うかも知れませんが、これはつまり「今自分は何を克服しようと練習をしているのか」を明確にしていない練習を指します。
簡単に一言でいえば『 漠然とした練習 』がそれにあたります。
テーマの決まらない練習をすると、以下のように大きく3つの問題があります。
テーマの決まらない練習の3つの問題
- 練習の目的や目標が不明瞭になり、効果的な成長が見込めない。
- 練習中の『注意散漫や集中力の低下』が起こり、成果を最大限に引き出すことが難しくなる。
- 練習中の『反省や改善の機会が減少』し、成長や向上が制限されてしまう。
3位 フィードバック不足
ワースト3位は『フィードバック不足』。
簡単に言えば、自分の演奏の『良い点・悪い点』を指摘してくれる人がいるか、というところです。
当然ながらフィードバックがないと「自己評価が難しく」なり、「課題や改善点を特定するのが困難」になります。
「誤りを指摘されない」ため、「間違った練習方法や演奏に気付けず」、成長のチャンスも逃してしまうわけです。
2位 目標設定のない練習
ワースト2位は『目標設定のない練習』です。
ただ漠然と、
「上手になりたい!」
そんな気持ちで練習を日々重ねてしまっている人もいるのではないでしょうか?
(私もまさしくそうでした…)
以下のような理由から、『目標設定のない練習』は効率的な練習を妨げてしまうことが分かっています。
「目標設定のない練習」の3つの問題
- 目標がないとモチベーションが低下し、練習への取り組みが難しくなる。
- 目標が具体的でないと、どのような成果を目指して練習しているのかが明確にならず、練習が成長に繋がりにくくなる。
- 目標が設定されていないと、成長や進歩を測る手段がなく、練習の成果を評価することが難しくなる。
1位 同じ練習を繰り返す
さあ、屈辱のワースト1位は…
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同じ練習を繰り返す!
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です!!
「え? これって上達のために一番大事なことじゃないの!?」
そう思った方、はい、実は私もそう思ってました…。
ところが今回参考にした研究によると、以下のような理由で最も効率の悪い練習法になってしまうようです。
「同じ練習を繰り返すこと」が効率がめちゃくちゃ悪い理由
- 同じ練習の繰り返しは脳への刺激が単調になり、成長が著しく低下する
- 集中力があまりいらない練習になってしまい、結果として効率が落ちる
- 単調な練習は飽きにつながり、継続の妨げになる
う~ん…、いわれてみれば「なるほど!」と思うことばかりですよね。
それでは続いては逆に『効果的な練習方法のトップ5』を見ていきましょう。
効率の良い練習方法 トップ5
5位 休息とリラックスの時間を設ける
『 効率の良い練習法 』のまず1つ目は、適度な休息・リラックスの時間を設けることです
ざっくり以下のような2つのポイントで「休息とリラックス」は大切だと言えます。
休息とリラックスの時間が大切な理由2点
- 疲労が軽減されることでストレスや緊張を起こしにくくし、集中力や注意力が持続されて練習の質が高まる
- 疲れが蓄積せずに、長期的な練習習慣を維持することができ、持続可能な成長や向上を促す。
4位 テーマの決めた練習をする
続いては『テーマの決めた練習をすること』がランクインです!
これはワースト5のところで紹介したように『漠然とした練習をせず』、『自分は今、何を学ぼうとしているのか』を明確にすることが大切ということです。
「テーマの決めた練習」が効率的な理由3選
- 練習の目的や目標が明確になり、効果的な方向性を持った練習が可能になる。
- 集中力や注意力を高め、練習中の効率が向上し、成果を最大化することができる。
- 練習中の反省や改善の機会が増え、自己成長やスキル向上につながる。
3位 フィードバックを活用する
いよいよトップ3に入っていきます。
第3位は『フィードバック』つまり『 第三者目線での評価を活用すること 』です。
フィードバックを活用することが大切な理由2つ
- 間違いや改善点を明確に把握し、効果的な修正や成長が促進される。
- 練習の効果や進捗を客観的に評価できるため、モチベーションや自己効力感の向上につながり、練習の効率が向上する。
ついつい楽器演奏は、一人の世界に入ってモクモクと練習してしまいがちです。
ですがときには成果を発表する機会などを設けて、誰かのフィードバックを受ける機会が大切です。
発表する機会を設けることが難しい、といった場合には『 Youtubeに練習動画をアップすること 』がオススメです。
これなら自分の演奏を「第三者目線で観察することにも繋がり」ますし、「練習成果を測る指標」にも使えます。
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YouTubeに動画上げるのって、機材も揃えなきゃだし大変じゃん!
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そう思った方はご安心ください。
ハイクオリティな音質を求めなければ、スマホ1台を以下のようなマイクに繋ぐだけで、十分な音質の動画を作ることができます。
ちなみにYouTubeの動画投稿は、皆さんも入れているだろうスマホのYouTubeアプリから、超カンタンに3分もかからず投稿ができます!
2位 目標設定と計画立てをする
第2位は『 目標設定と計画立てをすること 』です!
目標設定は成長するためには欠かせないポイントです。
目標設定と計画立てが大切な理由3選
- 練習の方向性や重点が明確になり、効果的な練習が可能となる。
- 練習の進捗や成果を定量的に評価しやすくなり、モチベーションや自己効力感の向上につながる。
- 練習の効率が向上し、時間の有効活用や練習の効果的な調整が可能となる。
ある意味では一番大切といえるのが、この『目標設定と計画立て』です。
なぜなら、ここが決まらないとこれまで紹介した3つのポイントも守れなくなるからです。
『第5位:休息とリラックスの時間を設ける』を適切に守るためには、今自分が目標に対してどの地点にいるのかを知ることが大切ですし、
『第4位:テーマの決めた練習をする』『第3位:フィードバックを活用する』を実践していくには、そもそも目標がちゃんとあって、誰のどんなフィードバックが欲しいのかが定まっていないとできません。
目標設定と達成状況を知るのに大切なのが、『 一年をひと目で俯瞰(ふかん)できる “年間カレンダー” 』です。
自分の目標に対しての現在地がぱっと見で分かるので、音楽練習に関わらず持っておきたいアイテム♫
ウェブで探せば無料でもテンプレが落ちてますし、以下のようなものを入手してみるのもいいでしょう。
注意してほしいのが、「月めくりのカレンダー」ではなく、「ひと目で1年間を見れるカレンダーにしてほしい点」です。
ぜひ長期的な視点を持って、目標設定をすることに役立ててみてください。
1位 多様なメニューの練習をする
映えある第1位は『多様なメニューの練習をすること』です!
簡単に言ってしまうと、毎回同じ練習をするのでなく『 さまざま練習を取り入れよう! 』ということ。
同じ ”曲” や ”技術” だけでなく、『異なる種類の練習や課題を取り入れること』で、総合的なスキルを向上させることができます。
たとえば以下のような練習を取り入れるといいでしょう。
多様なメニューの練習おすすめ3選
- 曲の練習を交互に行う
→例えば、2つの異なる曲を短い時間で交互に演奏することなど。
脳が異なる情報を処理するためシナプスを刺激しスキル向上が速まることが期待できます。 - テクニカルな練習と音楽的な練習を交互に行う
→技術的な練習と音楽的な表現を交互に行うことなど。
技術と表現力の両方をバランスよく向上させることができます。 - 短い時間で複数の練習を交互に行う
→例えば、3分間の交互で複数の練習課題を交互に行います。
短い間隔で切り替えることで、集中力や柔軟性を養うことができます。
これらの要素を組み合わせて「効果的な練習プラン」を構築することで、効率的にスキルや演奏力を向上させることができます。
多様な練習を取り入れるために、例えば私の場合は以下のような練習を取り入れています。
・テンポを「ゆっくり」と「速め」を交互に練習
・基礎と演奏練習をおり混ぜて練習
・メトロノーム練習
・ギターとピアノを交互に練習
この辺りは日々飽きがこないように、改善を繰り返していきたいですね。
ちなみに曲の『ゆっくり & 速めの演奏』には以下のアプリがマジでオススメ(しかも無料)なので、お試しください。
(Androidユーザーの方にも似たようなアプリはあるようです)
ただ、スマホでこれを使うとメトロノームがスマホアプリ以外に必要になるので、以下のような安価なものを持っておくといいでしょう。
まとめ
というわけで今回は『楽器がなかなか上達しない方へ-科学的に間違った練習・おすすめ練習-』についてランキング形式で紹介してきました。
まとめると以下のようになります。
効率の悪い練習法 ワースト 5
- 5位 過度な練習をかさねる
- 4位 テーマの決まらない練習
- 3位 フィードバック不足
- 2位 目標設定のない練習
- 1位 同じ練習を繰り返す
効率の良い練習方法 トップ5
- 5位 休息とリラックスの時間を設ける
- 4位 テーマの決めた練習をする
- 3位 フィードバックを活用する
- 2位 目標設定と計画立てをする
- 1位 多様なメニューの練習をする
それぞれの詳細な理由や対策は本文を読んでみてください♪
皆さんも効率的に音楽スキルを伸ばし、素晴らしいMusicライフを送ってみてください。