本当に驚いたのですが、『 ヘルメットって高い 』んですね!
先日バイクのヘルメットを新しく購入する機会があったので店舗に行ったところ『最低価格が1万2000円〜』ですべて平均2万円を越えていました。
私は年に数回しか(しかもほんの短い距離)バイクに乗らないライダーです。
「たま~にしか乗らないバイクのために高いヘルメットを買うのはちょっと…」
ということでAmazonや楽天市場、Yahooショッピングで調べてみると
5000円以下のヘルメットはゴロゴロある!
え、いったい何がそんなに違うの?
ということで…
安全のために高価なヘルメットは必須なのか!?
について学術論文や海外記事を読みあさってみました。
この記事が役に立つ人
- 高価なヘルメットを購入すべきか悩んでいる
- ヘルメットの形と安全性の違いについて知りたい
- 結局どの価格帯のヘルメットを買うべきなのかを知りたい
ヘルメットは高いのを買うべき?値段による違いを調査した結論
ヘルメットどのくらいの価格買えばいいの? → まず結論!
いきなり結論ですが、
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お金が許すなら高価なヘルメットが間違いないです!
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※ただし2万円台で十分
やはり『 価格による安全性の差 』は明確にありました。
日常的にバイクに乗る人や、年に数回といえども長距離を乗る人は1万円以下の安価なヘルメットはリスクが高いといえるでしょう。
また、安全性を考慮するなら、『 形はフルフェイスモデル 』の一択です。
ここから先は
『1. なぜ高価なヘルメットは安全なのか』
『2. フルフェイス型のヘルメットを購入すべき理由』
この2つについて見ていきたいと思います。
高価なヘルメットが安全な理由4選
まずは4つを結論からご紹介しましょう。
高価なヘルメットが安全である理由4選
- 高い品質が保証されている
- サイズ展開が豊富で頭にフィットする
- 軽い
- 厳しい衝撃テストを通過している
上記4つが、2万円以上の高価なヘルメットが安全である理由となっています。
それでは一つ一つの理由について、もう少し細かく見ていきましょう。
1.高い品質が保証されている
代表的な『高価格なヘルメット』といえば、
Arai(アライ)・Shoei(ショウエイ)・AGV(Amisano Gino Valenza)といった歴史あるヘルメットメーカーでしょう。
そしてこれらの老舗メーカーのヘルメットは、間違いなく高品質です。
これら3つのブランドは、数十年にわたり高品質なバイクヘルメットを生産し、多くの国際的な安全基準を満たしていることで『 品質の信頼 』を築いてきています。
もちろん上記のArai・Shoei・AGV以外の老舗ブランド以外にも、高い品質を持っているブランドもあるでしょうが、これを消費者が知るのは難しいのが実情です。
老舗ブランド以外で品質が高いものを知りたければ、後述する『第三者機関の厳しいテスト』が、唯一の道でしょう。
そういった意味で、『 Arai・Shoei・AGVからヘルメットを選択する=高価なヘルメットになる 』という構図になるわけです。
2.サイズ展開が豊富で頭にフィットする
あまり知られていないことですが、適切なサイズのヘルメットを選ぶことは、ライダーの命の安全に密接に関わります。
適切なサイズのヘルメットを装着していない場合の問題として、『 運転中の疲労の蓄積 』や『 視界を適切に保てない 』といった問題があります。
これらが原因となり、事故を起こしやすくなります。
さらに『 事故のときにヘルメットが脱げてしまう可能性 』も高くなるため、やはり適切なサイズのヘルメットを選ぶことは非常に大切になってきます。
ここで安価なヘルメットには問題があります。
1万円以下の安価なヘルメットをショッピングサイトで検索してみると分かることですが、基本的に1つのサイズ展開しかありません。
これはヘルメットの価格を下げるためには仕方のないことですが、サイズが一つしかないということは、ごく一部の人にしかフィットしないヘルメットということです。
3.軽い
まず前提として『 頭部にかかる重さ 』は、他の身体の部位よりも重さを感じやすいです。
4.厳しい衝撃テストを通過している
高価なヘルメットが安全である最後の理由が、『 厳しい衝撃テストを通過している 』というものです。
衝撃テストには以下のようなものがあります。
1万円以下の安価なヘルメット | 高価(Arai) | 高価(SHOEI) | その他の高価な海外製品 | |
PSC(国内販売では必須な規格) | ◯ | ◯ | ◯ | ☓(法律的には問題なし) |
SG(国内規格で任意) | ◯(ほぼついている) | ◯ | ◯ | ☓(法律的には問題なし) |
JIS(国内盤のDOT規格みたいなもの) | ☓ | ◯ | ◯ | ☓ |
SNELL(スネル)アメリカの規格 世界一厳しいと言われている | ☓ | ◯ | ☓ | ◯(生産国による) |
DOT(アメリカ規格。JISみたいなもの)) | ☓ | ☓ | ☓ | ◯(生産国による) |
ECE(50カ国以上で採用なワールド規格) | ☓ | ☓ | ☓ | ◯(生産国による) |
ご覧いただくと分かるとおり、『1万円以下の安価なヘルメットは最低限の審査しか通過していない』です。
対して高価なヘルメットは、最低でも一つは国際的な規格のテストを通過しています。
そういった意味で、高価なヘルメットの方が明らかに安全と言えるでしょう。
ただ、これだけ見ると「あれ、Shoeiは意外と値段のわりには…」となる方もいるかと思います。
※Shoei通過してるJIS規格もそこそこ厳しいテストはあるのですが、PSC規格とほぼ同じレベルの審査なので安価なヘルメットと比較して優位性を出すには不十分です
ただShoeiは『自社独自の厳しい衝撃テストを採用』しており、Araiの通過している『SNELL規格に劣らない安全性の保証』をしています。
その証拠に多種多様な衝撃テストをして『ヘルメットの格付け』をしていることで知られるSHARPのテストで、
Shoeiは同価格のAraiのヘルメットより高評価をマークしたこともありました。
ちなみに『SHARPの32からなるテストで高評価をマークしたヘルメット』については、SHARPの公式サイトで検索ができます。
このSHARPのレビューが高く、海外製の安めなヘルメットから選ぶのもありですね。
話が脱線しましたが、高価なヘルメットが厳しい衝撃テストを通過させているため、安全性が高いというのは間違いないです。
購入の際には紹介した規格(JIS、SNELLなど)のステッカーが、ヘルメットの後頭部に貼ってあることを確認してみてください。
高価格ヘルメットが安全な理由「まとめ」
ここまで伝えてきた『 高価なヘルメットが安全な理由 』なまとめは以下の表のとおりです。
1万円以下の安価なヘルメット | 2万円以上の高価なヘルメット | |
品質 | 低い品質で長持ちはしない | 高い品質で長持ち |
サイズ展開 | Freeサイズの1サイズ展開のみ | XS〜XXL |
重量 | 重い | 軽い |
衝撃テスト | 最低限 | 十分に実施 |
これを見ていただければ、高価なヘルメットがなぜ安全かがお分かりいただけると思います。
続いては安全性を考慮したときに、どんな形状のヘルメットを選択するべきなのかについて見ていきましょう。
フルフェイス型のヘルメットを購入すべき理由
まず結論ですが、私はどんな理由があれヘルメットの形はフルフェイス型一択だと思っています。
なぜフルフルフェイス型のヘルメットを勧めるのか?
その答えを見ていく前に、以下の絵をご覧ください。
↑の図は、バイク事故の際に頭部のどこに衝撃が加わるのかを表したものです。
(Dr. Otteによる研究による)
ご覧いただくと分かるとおり、アゴ周りが左右合わせて35%のリスクになっています。
これは他のどの部位より高い怪我リスクがあご回りにあるということです。
この事故時のインパクト図をもとに、『ヘルメットのタイプ別』にこのリスクを、以下の表にまとめてみました。
これを見ると分かるとおり、ハーフキャップは論外、チンガード(あご周り)がないジェット・クラシックタイプもアゴ周りへの衝撃が防げないため選択肢としては外しておきたいです。
確かにあご周りの怪我が、命に関わる致命傷になる可能性は低いかも知れません。
ですがわざわざ『 怪我しやすいあご周りをさらしてバイクを走らせるリスク 』は取るべきではないようでしょう。
以上の結論として「ヘルメットの形」としてはフルフェイス型の一択ということになるわけです。
ここはグッと我慢です。
まとめ(結局どの価格帯のヘルメットを購入すべきなのか)
これまで見てきたことをまとめると、結局どんなヘルメットがいいのか。
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どうせ高いヘルメットしか選択肢にないんでしょ?
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そう思った方はご安心ください。
どの価格帯のヘルメットを選ぶかは『あなたがどの程度バイクの上で時間を過ごすのか』によります。
というのも、バイクというのは乗っている時間が長ければ長いほど『 事故に遭遇する確率が上がる乗り物 』だからです。
どんなに運転に自信がある人でも、バイクに乗っている時間が長ければ、いつかは巻き込み事故に遭遇する確率は上がってきます。
これらを踏まえ、『ライダーの種類別に選択するヘルメット』について以下の表にまとめてみました。
ライダーの種類別:ヘルメットの価格目安表
↓バイク乗車の頻度 | 比較的安全な道路を走行する | 危険なポイントがある道路を走行する |
年に数回 | 安価 | 高価格 |
月に数回 | 安価 | 高価格 |
週に数回 | 高価格 | 高価格 |
毎日 | 高価格 | 高価格 |
※表はあくまで著者の意見です
もちろん、どんな場合でも2万程度のJIS,SNELLなどの規格に合格したShoei、Arai、AVG、のヘルメットがベストアンサーです。
ただし『バイクの乗車頻度が少なく』、『走行する距離が時間は短く』、『走る道路も比較的安全』で、『バイクの性能的にも大した速度がでない』のであれば、フルフェイスでサイズ感さえあっていれば問題はないというのが私の意見です。
というのも、万一事故に遭っても上に書いたような前提なら、大きな衝撃はほぼ頭にかからないからです。
というわけで『年に数回しか乗らず』『90ccの小排気量で』『比較的に安全な道しか走らない』私は、以下の1万以下の安価なヘルメットを購入しました。
ヘルメット購入時に価格でお悩みの方は、ぜひ本記事の詳細をお読みいただから検討してみてください。