毎日5時間くらいしか眠れないけど、仕事が忙しくてちょっとの問題だったら我慢するしかないよ!
これを読んだら睡眠時間を削ることの危険性を知ってもらえる内容となっています。
- 科学的に判明している睡眠不足の実害について紹介
- 最後に睡眠の質を高める記事とおすすめの本を紹介
本ブログでは睡眠の質の向上の方法について多く語っています。
経済的な成功のために必要なこととして『仕事で成果を上げる』『副業で成功する』『新しい技術を身に着ける』『より条件の良い職に転職する』
などがあげられますが、
これらには共通して『集中力を発揮し、モチベーションを高い状態を保つことができる健康状態であること』が重要です。
そのためには睡眠不足のリスクとしてこれからあげていく以下の『6つのこと』を未然に防ぎ、病気から身を守ることが欠かせません。
睡眠不足の6大リスク
- うつのリスクが600%上昇
- ガンの確率が40%上昇
- 心疾患リスクが400%上昇
- 肥満リスク7.5倍
- 糖尿病へのリスクが2倍
- 不妊リスク上昇
- 免疫力の低下
今回はそんな睡眠不足の実害について見ていきたいと思います。
【危険-今すぐやめて-】睡眠不足の『命に関わるの6つのリスク』
睡眠不足で”うつ”のリスクが6倍になる
うつ病が身近な病気という感覚は皆さんもお持ちかと思いますが、その実態は減るどころか増え続けています。
厚生労働省は2011年から4大疾病に「精神疾患」を加え、5大疾病として医療計画に盛り込んでいる。
厚生労働省の報告を見ると、1996年に43万3000人であった気分障害は年々増加していて、2017年には127万6000人に達しています。
ボクの職場でも年に1人は『気分的な落ち込み』を理由に、長期休暇や退職をしていく者がいるくらいですので、
皆さんの周りにも何人か心当たりのある人はいるのではないでしょうか。
さてその『うつ病』のリスクと『睡眠時間』には大きな関係があり、睡眠不足が続いている状態だとうつ病の発症リスクが6倍になるということがペンシルベニア大学の研究で分かっています。
- ペンシルベニア大学の研究
1395人の睡眠時間とうつ病の関係について、7年半にわたり調査。
結果、睡眠状態が良好だった人の『うつ発症率が6.3%』だったのに対し、睡眠不足の状態では『うつ症状の発生率は36.6%』だった。- カルフォルニア大学の研究
精神疾患の患者に対し、睡眠の量・質・規則正しさを向上させると、「うつ病」「双極性障害」「不安」「自殺願望」など、
さまざまな疾患や症状が改善されることが判明した
睡眠不足でガンの確率が40%上昇する
1981年以降、日本人の死因のトップになり続けている『ガン』ですが、こちらも睡眠不足がその症状を助長することが分かってきています。
以下にそれぞれの研究を列挙します。
- カリフォルニア大学で行われた研究
8時間睡眠がとれている健康な若い男女23人を対象に、たった一晩だけ睡眠時間を4時間に減らした。
すると被験者のうち18人が、ガンと戦うための『ナチュラルキラー細胞』が約3割減少してしまうことが分かった。- EPIC(ガンと栄養に関する欧州研究)ポツダムの『ヨーロッパで2万3620人を対象にした大規模な研究』
睡眠時間が6時間以下の人は、7時間以上の人に比べて、ガンにかかる確率が40%上昇するという結果が出ている。- シカゴ大学におけるマウスを用いた悪性腫瘍(ガン)と睡眠障害の関連を観察する研究
マウスに悪性腫瘍(ガン)細胞を注入し、「普通に眠るマウス」と「睡眠を阻害されるマウス」に分ける。
4週間後に検査を起こったところ、「睡眠を阻害されるマウス」はガンの成長率が200%も増加しており、各臓器への転移も進んでいた。
特にEPICポツダムの研究は対象者も2万に以上と多く、かなり信頼に値するデータだと思います。
これによると睡眠時間は最低で6時間以上は確保しておくことが、ガンを遠ざけるための秘訣だということが分かりますね。
寝不足で心疾患リスクが400%上昇
日本人の死因第2位である『心疾患』の原因に、『睡眠』が関わっているということをご存知でしょうか。
例えば、14年間の毎日の平均睡眠時間が『6時間以上の人』に比べ、『6時間以下だった人』は、1回以上の心停止を経験するリスクが400~500%上昇することが分かっています。
米国の研究でも以下のように、およそ2倍の心疾患リスクが睡眠不足によって起こることが示唆されています。
- 米国心臓病学会誌に掲載された5年に及ぶ追跡調査
心血管の疾患を持たない45~84歳の1993人を対象に調査したところ、睡眠時間が6時間未満の人は、7~8時間寝ている人に比べ、障害で心臓発作や脳卒中を起こすリスクが200%上昇することが分かった。
こちらは5年間の調査ですので、恐らく睡眠不足の負債は長年積もれば積もるほど、大きな不利益として身体に返ってくると考えるのが妥当でしょう。
また他にも、コロラド大学の『夏時間の切り替え』のタイミングで失われる1時間の睡眠の影響について調査した報告があります。
この日は国中で時計を1時間進めたり、遅めたりするわけです
結果、夏時間に切り替わった日(国民の睡眠時間が1時間失われた日)は、心臓発作が25%も増加していたことが判明。
逆に夏時間が終わる日(冬時間に切り替え、国民の睡眠時間が1時間増えた日)は心臓発作の数が21%減少していた。
たった一晩の睡眠で、これだけの影響がある睡眠です。
いかに眠ることが大切かということがよく分かる結果ですね。
寝不足で肥満リスク7.5倍
驚きなのですが、496人の成人を対象にした13年間にわたるアメリカの研究で、6時間未満の睡眠は『体重増加のリスクが7.5倍になる』という結果が出ています。
ダイエットをしている方は本当に気をつけてほしいのですが、睡眠不足になると以下の2つの要因で太りやすくなります。
- お腹が空きやすくなる
- 注意力低下により食べ過ぎてしまう
まずは1つ目の『お腹が空きやすくなる』についてです。
これは寝不足の状態だと、満腹ホルモン(レプチン)が減少し、空腹ホルモン(グレリン)を増加するため。
つまり『満腹になりにくくなり、お腹が空きやすくなる』という、ダイエットには最悪な状態へあなたを持っていってしまうということです。
シカゴ大学の以下の研究でも、5~6時間の睡眠を続けるだけで、1年間で体重が5kg増えるだろうということが指摘されています。
- シカゴ大学の睡眠と摂取カロリーの関連を比較した研究
健康な標準体重の若者14人に、5~6時間睡眠を10日間続けてもらい、毎日の摂取カロリーを標準時(8時間半睡眠)と比較した。
すると、5~6時間睡眠では1日の摂取カロリーが標準時に比べて300kcalも増加し、これは起きている時間が伸びたことによる消費カロリーを差し引いても、
1年間で体重が5kg増える摂取カロリーの増加であることが判明した。
2つ目の肥満リスクの原因が、『注意力低下による食べ過ぎ』です。
『睡眠不足』のときにはこちらの記事でも紹介したとおり、酔っ払い並みに注意力が低下します。
お酒の席でついつい食べすぎてしまった経験は、皆さんにもあることでしょう。
ある研究によると一晩で数時間の睡眠を削るだけで、衝動的な行動をするリスクが上がり『太る原因となる糖質やスナック菓子の摂取が30~40%増え』『血糖値を安定させるタンパク質や脂肪の摂取は10~15%しか増えない』という結果が出ています。
つまり睡眠が不足すると、人は衝動的にジャンクフードに手を伸ばしてしまうようになる、ということです。
寝不足で糖尿病へのリスクが2倍
日本人の10人に1人がかかると言われている糖尿病(Ⅱ型)も睡眠不足と密接に関わっていることが分かっています。
糖尿病は、以下のように『やがては命に関わる重病』に繋がる合併症を引き起こす恐ろしい病気です。
- 目が見えなくなる
- 腎不全
- 動脈硬化
(糖尿病の危険性と、恐ろしい合併症についてはこちらの記事にまとめています)
上の記事にまとめていますが、健康でいるために血糖値を一定に保つということは欠かせないことです。
この糖尿病のリスクが睡眠と密接に関わっていると指摘したのが、以下の研究です。
- 世界各国で行われた大規模な疫学研究
慢性的に睡眠時間が「6時間以下の人」は、「7~8時間睡眠の人」と比較して『糖尿病を発症するリスクが1.7倍高く』、5時間睡眠の人となると『2.5倍もリスクが高くなる』という結果が出ている。- シカゴ大学の研究
血糖値が正常な男性11人の被験者に、4時間睡眠を6日間続けてもらったところ、ブドウ糖を細胞に吸収する能力が40%も低下することが確認された。
これは睡眠不足によって『インスリンが上手く働かない状態』になってしまうこと意味していて、それはまさに糖尿病と同じ症状だった。
寝不足で不妊リスク上昇
これはあまり知られていませんが、不妊の原因に『寝不足』も大きく関与しています。
これは実際にボク自身も経験があります。
ボクは今でこそ4人の子供に恵まれていますが、3人目は不妊治療が必要なほど、なかなか授かることができませんでした。
ちょうど3人目の子供が欲しいと思っていたとき、ボクは本業に忙しく、毎日の睡眠時間は5時間程度でした。
そんな中、感染症の影響で自宅で仕事をする『新しい生活様式』が定着し始め、自然とボクの睡眠時間が増えてきたころ、
3人目を授かりました。
その後授かった4人目については、本当『あっという間』に授かり、その頃の睡眠時間は毎日7時間程でした。
もちろんエビデンスとしては薄いことは重々分かっていますが、一例として考えていただければと思います。
上に述べた内容は、個人的な体験談になりますが、実際『不妊と睡眠不足』についての研究は、以下のように多くあります。
- シカゴ大学で行われた研究
平均24歳の10人の健康な男性を集め、5時間睡眠を1週間続けたところ、テストステロン(男性ホルモン)が10~15%減少していた。
→これは倦怠感の原因となり・性欲減少に繋がる- コペンハーゲン大学の研究
10代後半~20代前半の953人を対象に研究を実施。
『睡眠時間が短い or 質が悪い』男性は、精子の量が29%少なく、精子の質も悪くなった。
さらに睾丸のサイズも大幅に小さいことが判明した- ワシントン大学の研究
40歳未満の女性看護師68人を対象に研究を実施。
夜勤を始めるとその中の53%に『生理不順』が起きることが分かった- 英ウィメンズクリニックと神戸市医療センターの研究
208人の女声を対象に『受精率』の研究を実施。
結果、睡眠障害がないグループの受精率が67.1%に対し、睡眠障害を持つグループの受精率は48.6%だった。
上の研究結果からも、子供が欲しいと思っている夫婦が、睡眠改善を実施するのはかなり効果的な対策だということが分かりますね。
もちろん不妊の原因は様々ですので、クリニックに相談しつつ、『睡眠改善に夫婦で取り組む』ということも試してみてください。
寝不足で免疫力の低下
朝まで友達と飲み明かしたり、ついついドラマやアニメに夢中になって朝まで起きてしまったりしたことで、体調を崩してしまったというのは、誰しも経験があるかと思います。
睡眠と免疫力には密接な関係があり、以下のような研究でもそれが良く分かっています。
- カリフォルニア大学の研究
18~55歳の男女164人の鼻の穴に、大量のライノウイルス(風邪の代表格)を注入。睡眠時間と感染率を調べた。
結果、ウイルスが注入される前の1週間で睡眠時間が7時間だったグループは18%の感染率だったのに対し、睡眠時間が5時間未満のグループでは感染率が50%にもなった。- シカゴ大学の研究
健康な若い男性25人をAとBのグループに分け、Aグループには7時間半~8時間半の睡眠を、Bグループには4時間睡眠をそれぞれ6日間とってもらった。
その後インフルエンザの予防接種を受けたところ、Aグループは力強い抗体反応を示し、Bグループは50%の抗体反応しか示さなかった。
つまり『睡眠不足』はワクチン(予防接種)の効果も下げてしまうということが分かった。
オススメの記事と本&まとめ
最後に睡眠不足を解消するためのオススメの記事と本について紹介して終わりたいと思います。
オススメの記事と本
オススメの記事
『ショートスリーパーになりたい』という人に伝えたい真実『ショートスリーパーになりたいけど、どうしたらいいのか』という質問をよく受けます。そこで今回は『適切な睡眠時間は人によって違うよ』という話についてしていきたいです。は[…]
オススメの本
上の記事を読んでいただいてもいいですが、腰を据えて学びたいという方にオススメな本をいくつか紹介しておきます。
まとめ
今回は『睡眠不足がもたらす6つのリスク』についてご紹介してきました。
おさらいすると、ざっと以下のようなリスクが寝不足によってあなたの身体に降りかかる可能性があります。
睡眠不足の6大リスク
- うつのリスクが600%上昇
- ガンの確率が40%上昇
- 心疾患リスクが400%上昇
- 肥満リスク7.5倍
- 糖尿病へのリスクが2倍
- 不妊リスク上昇
- 免疫力の低下
詳細は上に戻っていただきご確認ください。
睡眠時間を削って毎日を頑張ることはステキですが、身体を壊してしまっては元も子もないです。
ぜひ本記事の内容をおさらいして、あなたの健康を第一とした生活を心がけてください。
それでは、あなたに最高の睡眠が訪れることを祈っています。